グラスアイの人形写真があります.
苦手な方はご注意ください.
遡ること2007年の話ですが,株式会社ボークスさんから出ているスーパードルフィーをお迎えしました.
スーパードルフィー,と書くと馴染みの薄い単語に見えますが,身も蓋もない表現をするとレジンキャスト(樹脂)製の球体関節人形です.
そもそもの価格からしてスケールフィギュアと一線を画している印象がありますが,「購入」を「お迎え」などと表現する業界の特性も相俟って,いま振り返ってみても最初の一歩はちょっと踏み出しづらかったなー…と思うので,当時の記録も含めてざっくりまとめです.
はじめに
どこで買えるの?
基本的に,「天使の里(京都嵐山)」「天使の窓(原宿)」「天使のすみか(全国各地)」で購入できます.
天使天使書きすぎて肌が粟立ってきますが,そういう店舗名なので仕方がありません.
イベント限定モデルの場合は,イベント会場,上記店舗,公式通販いずれかでの購入になります.
どんな子がいるの?
スーパードルフィーは,サイズによって大きく3つに大別されます.
また,同じサイズのものでも,体つきなどによってモデル名が異なります.
公式の一覧はこちら.
Super Dollfie®.net:ボディの種類
http://www.superdollfie.net/hajimete/sdtype/
あけすけに言ってしまうと,基本的に大きいサイズほどお値段が張ると思って間違いないです.
SD,SD13,SDGr,SD16,SD17(60cm級・1/3スケール)
「スーパードルフィー」といえばこのサイズを指すことが多いです.
ちょっと大人びた顔つきの子が多いです.6~12万円くらい.
SD16以上は基本的にイベント限定です.
体型によってモデル分けされていることもあって*1,モデルによって値段が倍くらい違います.
初期から発売されているサイズでモデル数が一番多いこともあってか,ウィッグや衣裳の選択肢が(体感的には)一番幅広い気がします.
SDM,MSD,SDC(40cm級・1/4スケール)
それぞれ,「SD Midi(SDミディ)」「ミニスーパードルフィー」「SDキュート」の略称になります.
SDと比較するとちょっと子供っぽさが残る顔つきの子が多いです.4~7万円くらい.
SDCのみイベント限定です.
ざっくり言ってしまうとSD MidiがMSDの後発モデルに当たるようです.
SD MidiとMSDのボディ比較については,以下ブログさんが参考になります.
SDmidiボディレポ&MSDボディとの比較
http://ichika15.blog.fc2.com/blog-entry-26.html
SDCは肘部分が独立した関節になっているので,可動域が広めです(MSDは球体関節一体型).
また,顔も小さいので,同じサイズの割にスタイルが良いです.
SDM,MSD,SDCともに,サイズ的にも顔つき的にも美味しいとこ取り!…かと思いきや,意外と人気が上下サイズに集中しているらしく,衣裳などの選択肢が妙に狭い印象があります(あくまでも個人の感想です).
なお,MSD・SDMについても型番による顔サイズのバラつきが大きいので,ウィッグは試着して買う方が良いです.
幼SD(30cm級・1/6スケール)
いかにも子供,といった幼い顔つきの子が多いです.4万円くらい.
基本的にイベント限定で出てきます.
2006年頃くらいから出てきた後発サイズですが,風貌も相俟ってか独自衣裳ブランドが初期からあります.
番外:30cm以下(ノンスケール)
イベント抽選でしか入手できない,霊天使や精天使がこのサイズです.
こぼれ話:スケール
フィギュアを買ったことがあればご存じの方も多いかと思いますが,実物に対する比率(スケール)で大きさを表現することが多くあります.
上記では,一般に言われているスケールを付記しています.
このスケールが合致していれば,いちいち小物の長さを測って比率を調べなくても,違和感なく持たせることができます.
1/3スケールの太刀プラモデルの場合,同スケールに相当するSD以上であればサイズ感が合います.
余談ですが,1/3スケールの脇差が40cm級ドールの太刀くらいのサイズ感でした(体験談).
さらにハミ出し話になりますが,スケール表記なしで2007年頃に発売されたFINAL FANTASY MASTER ARMSは40cm級のドールに持たせて違和感がないくらいのサイズでした.
どうやって買うの?
はじめてドールを購入(お迎え)する場合は,恐らく以下3つのいずれかになるかと思います.
スタンダードモデル
あらかじめセットになっているモデル.
現行モデルはウィッグがランダムだったりするようですが,グラスアイ,ウィッグ,衣裳など必要最低限なものはすべて揃うモデルです.公式通販からも購入可能.
2007年当時は,ノーメイク,衣裳なしの販売だったことを考えると,だいぶ敷居が低くなったようです.
フルチョイスモデル
グラスアイ,ウィッグに加え,メイク方法を自分好みにオーダーできるモデル(お値段据え置きですがノーメイク指定も可能).
衣裳については,「お迎えドレス」という専用のものを選択することができます.
この「お迎えドレス」はフルチョイスオーダー時にしか購入できないのですが,価格的に見れば良い作りだったり,セット内容がお得だったりします.
年次によりますが.
コーディネートモデル
洋服,靴,ウィッグまですべてコーディネートされた完成品モデル.
取扱店は「天使の里(京都嵐山)」「天使の窓(原宿)」に限定されますが,その場で持ち帰れるそうです.
詳細な説明は割愛しますが,以上3種のモデルとは別に,
- 限定モデル:特定イベントのみで販売(数量限定)
- ワンオフモデル:世界に1体の限定モデル(基本的に抽選販売)
もあります.
フルチョイスシステム
お店による違い
フルチョイスは「天使の里(京都嵐山)」「天使の窓(原宿)」「天使のすみか(全国各地)」のどこでも行うことができます.
このうち「天使の里」「天使の窓」については,そこでしか買えない「限定ヘッド」や「限定パーツ」があります.
ざっくりどんな子がいるのか気になる時は,「天使のすみか」のカタログやGoogle検索で探してみましょう.
実際の流れ
お目当てのヘッドがある店舗に行って,フルチョイスを希望する旨を伝えます.
筆者の場合はMSD F-10番(天使の里限定ヘッド.現在は廃盤)が気になっていたので,天使の里に直行しました.
大体メイクをどうするか決めるのに一番時間がかかるので,どんな子にしたいかが既に決まっている場合は,参考資料を持って行くと良いです.
自分のオーダーの時は,機動戦士ガンダムSEED DESTINYのシン・アスカっぽい子にすると決めていたので,気に入った絵柄のコピーやらカードやら一式を全部持ち込みました.
正直死ぬほど恥ずかしかったですが,先方はそういうケースに慣れまくっているので特段変な顔もされません.
むしろ「このシリーズだとあのキャラもオーダーがあったんですよ~」とか,「こんなオーダーだとドール的にはちょっと…みたいな子になっちゃってですねー」とか,妙な角度にディープなオタク会話が繰り広げられて逆に勉強になったりします.
サブカルすごい.
オーダー例
そんなこんなで,出来上がった当時のオーダー内容がこちら(原文ママ).
- Sex:Male
- SkinColor:SC-01(ピュアスキンノーマル)
- Head:MSD-F-10(里限定ヘッド)
- WIG:W-104N/2(ショートシャギー/ナチュラル)
- Eye:18/9mm,Color:GE-07(赤)
- Elelash:EL-01(ブラック)
- Body:MSD-B-03(男の子ボディ)
- Arm:MSD-A-01
- Hand:MSD-H-05(通常パーツ)
- Leg:MSD-L-02(ロング足)
- Foot:MSD-FO-01(ノーマル)
- Make:SD-M-04(オーダー)
全体のメイクはSD13橘四郎放課後ver.で. 眉は基本カラーよりももう少しブラックを強くした色合いで一本一本細かく.どぎつく真っ黒はNG. 下睫毛は,長さは基本と同じくらいですが,もっと細かく.色合いは基本よりも若干黒に近い感じで濃く. 唇の色合いは幼SDシンの色(要は持参資料参照)で,塗り方は南条勲2nd(縦皺はうっすら見える程度でグロス有).
なお,この年のお迎えドレスは何か地味でパジャマみたいだったのでオーダーしませんでした.
メイクが気に入らなかった場合は1度だけ変更依頼を行うことが可能な旨をお伺いして*2,控えを貰えばフルチョイスオーダーは完了です.
お迎えした子
待つこと1ヶ月半,こんな子がやって来ました.
2015年のいま見ても,最近の子と比べるとあっさり目のメイクだな,くらいで済まされるので,当時のメイクを担当して下さった方には心の底から感謝してます.
お迎え当日の写真
グラスアイは取り外せるので,好みのものに付け替えて遊べます.
眼パテは意外と取れやすいので,個人的にはグルーガン一発付替がオススメです.
あざとく撮れた記念写真
衣裳やウィッグ,グラスアイを変えるだけでガラッと印象が変わるので,意外と面白いです.
おわりに
流石に当時ほどの熱はありませんが,今でも引っ張り出しては調整したりしているので,個人的にはお迎えして良かったな,と思ってます.
ただ,スーパードルフィー公式サイトの種々の文言と,実際の「天使の里」の浮世離れ感のインパクトは意外と大きく,知らない人が見るとあらぬ誤解を受けやすいので,同居人がいる場合はちゃんと伝えたほうが無難かなとは思いました.